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歯科コラム
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帯状疱疹で歯が痛くなる?

目次

歯が痛いとまず虫歯を疑ってしまいますよね。ですが、歯が痛くても歯が原因でないということは意外と多くあります。
その中の一つに帯状疱疹によって起こる歯の痛みというのがあります。
今回は、帯状疱疹とはどのようなものか、また帯状疱疹によってどのような歯の痛みが起こることがあるのか、ということについてご紹介していきます。

帯状疱疹とは

帯状疱疹とは、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされるウイルス感染症です。
水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染するのは、多くの場合、子どもの時で、水疱瘡として発症して1週間程度で治ります。その後ウイルスは体内の神経節に潜伏しますが、免疫力が低下すると再活性化し、神経を伝って皮膚に強い痛みを伴う赤い発疹「帯状疱疹」となって現れます。

帯状疱疹ではどんな症状が出る?

帯状疱疹ではまず、数日~10日間ほど神経痛のような痛みが現れ、その後体の左右のどちらかに、神経に沿って帯状に赤い発疹が現れます。
その後、赤い発疹に引き続いて中央部がくぼんだ特徴的な水ぶくれが出現します。
帯状疱疹では、皮膚だけでなく、神経にもウイルスが増殖して炎症が起こるため、強い痛みも感じます。
帯状疱疹が現れる場所で多いのは、肋間神経に沿った胸から背中にかけての範囲ですが、顔の三叉神経に沿った場所に起こることも多く、その場合、神経の場所によって、失明、難聴、耳鳴り、めまい、顔面神経麻痺などの症状が起こってくることもあります。

帯状疱疹によってどのような歯の痛みが起こる?

顔面の三叉神経に帯状疱疹を発症すると、片側の複数の歯に強い痛みを感じることがあります。その痛みは歯の神経が炎症を起こした激痛に似ているケースもあり、そのような場合には歯の神経を取る治療が行われてしまうこともあります。

ですが、実際は歯の神経には異常はないため、このような治療をしても良くなることはなく、症状が落ち着くことはありません。

また、帯状疱疹の場合ウイルスは神経に沿って移動していくため、痛みを感じる場所が最初は奥歯だったのに前歯の方へ移動していくこともあります。そして、神経の端までウイルスがたどり着くと、口の中の粘膜に水疱が現れます。

帯状疱疹が治った後にも痛みが続く場合があります

帯状疱疹が治って一安心と思っていたら、帯状疱疹後神経痛というものが現れ、まだ症状に苦しんでしまう場合もあります。

帯状疱疹後神経痛では、普通だと痛みを感じることのないようなちょっとした刺激であっても痛みを感じてしまうため、歯磨きや飲食が難しくなってしまうことがあります。

このような症状は、高齢の方、もしくは帯状疱疹が重症であった方に起こりやすい傾向があります。こうなってしまった場合には、鎮痛薬の服用、もしくは痛みがひどい場合には神経の周りに局所麻酔を打つ「神経ブロック」を行うこともあります。

以上のように、帯状疱疹は顔面にできた場合、強い歯の痛みを引き起こすことがあります。
帯状疱疹は、できるだけ早めのタイミングで受診し、薬を服用することでウイルスの増殖を抑えることが可能です。もしおかしな症状が現れたら、できるだけ早めに医療機関を受診するようにしましょう。

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