口内も老化する…高齢者になると唾液が少なくなるってホント?
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歳をとると身体のあちこちが痛くなるだけでなく、反射機能や運動機能も落ちて、生活をするのにも少し支障が出てきます。
それは歯科分野でも同じです。歯科分野でも加齢の影響を受ける器官があります。それは唾液腺です。
唾液腺とは唾液を分泌するための腺で、汗を分泌する汗腺やリンパ液が流れ込むリンパ腺などと同じような分類です。唾液の分泌は老化とともに落ちていきます。高齢者の皆さんは唾液しっかりと出ていますか?
唾液腺の種類
唾液腺は大きいものから小さいものまで何種類もあります。その中でも人間の生活に大きく関係しているのは3か所です。耳の下にある耳下腺・顎の下にある顎下腺・舌の下にある舌下腺です。
これらは3大唾液腺と呼ばれていて主に唾液の分泌量現象や、唾液腺疾患になるとこの3か所に注目が集まります。唾液腺の中でも安静時に最も分泌してくれるのは顎下腺で食事をしていて咀嚼をしている時に分泌してくれるのは耳下腺です。唾液腺一つとってみても役割が異なります。
唾液が少なくなることによる影響
唾液が分泌されないことで口の中の清掃性が落ちることになります。口の中が不潔になるということは、虫歯が増えていき最終的に歯を抜かなければいけない状況にもなりかねません。事実、歯が少ない人の多くは唾液の分泌量が十分ではなく、清掃性が劣っています。
唾液は食べものを飲み込みやすくする効果や細菌の活動を抑制させる効果がありますが、一番は口の中を清潔に保つということです。唾液が分泌されにくいと虫歯になりやすくなりますので注意が必要です。
老化による影響
人間はいつか老いていくものですが、唾液腺も例外ではなく、唾液腺内の細胞は老化とともに萎縮していきます。その萎縮していった間に脂肪細胞が入り込むことで唾液腺への脂肪組織の沈着がみられます。
唾液腺そのものの細胞数は少なくなってしまうので結果的に唾液腺の機能は低下してしまうことになります。唾液はよく噛む(咀嚼)すると分泌が促進されます。
しかし、老化により歯周病が進行している場合や虫歯により歯が抜けていて歯が少なくなっている人・筋肉が落ちていて噛む力が低下している人にとっては唾液の分泌量を増やす方法はそう容易ではありません。そんな時は歯池田歯科に相談をして人工唾液をもらう方法もあります。人工唾液は唾液の代用品になるよう作られていてどの歯科医院にも置いてあります。また、唾液腺マッサージの方法も教えてもらい効果が出るように実践してみましょう。